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権代敦彦 オペラ《桜の記憶》 リトアニアで世界初演

2013年 11月29日付

©Schott Music Co. Ltd., Tokyo

権代敦彦作曲による初のオペラ《桜の記憶》の世界初演が、2014年1月5日から7日にかけてリトアニアの旧都カウナスで行われます。

《桜の記憶》は、作家リムヴィダス・スタンケヴィチェスによるリトアニア語の台本をもとに作曲された全3幕のオペラ。第二次世界大戦中、当時のリトアニアの首都カウナスで日本領事代理を務め、後に「日本のシンドラー」とも呼ばれた杉原千畝(すぎはらちうね)を題材としています。杉原は、ナチスの迫害を逃れヨーロッパ各地から避難してきた人々に対し、日本外務省の訓令に反して大量の通過査証を発給しました。彼の人道的な行動を記念して植樹された桜の木は、いまやリトアニア中に広がっています。

各幕はそれぞれ、「友情」「戦争」「芽」と題されています。登場人物は、スギハラ(テノール)、桜の精(メゾ・ソプラノ)、少年(ボーイ・ソプラノ)、老人(バリトン)。作品は「命のビザ」によって救われた老人の回想に始まり、混声合唱、少年合唱を伴って、個人の意思と国家への忠誠との間で選択を迫られるスギハラ、そして時代を超えて此の地に根付いた桜が描かれていきます。

これまでにザルツブルク音楽祭、ウィーン国立歌劇場、英国ロイヤルオペラ、新国立劇場などでオペラの演出を手がけてきた伊香修吾が演出を手がけます。スギハラ役のラファイーラス・カールピスをはじめとするリトアニア人歌手のほか、日本からは筝奏者の西陽子が出演。演奏はカウナス市交響楽団。これまでにリトアニア国立交響楽団やリトアニア室内管弦楽団と共演している西本智実が指揮を務めます。



権代敦彦
《桜の記憶》?3幕のオペラ?
Atsuhiko Gondai: Sakur? Prisiminimai

世界初演
2014年1月5日?7日 国立カウナス・ドラマ・シアター(リトアニア・カウナス)
http://dramosteatras.lt/spektaklis/sakuru-prisiminimai/

作曲:権代敦彦
台本:リムヴィダス・スタンケヴィチェス
演出:伊香修吾
指揮:西本智実
出演:ラファイーラス・カールピス(スギハラ) ヨウィタ・ヴァシュケヴィチューテ(桜の精) ウラジーミラス・プルドニコヴァス(老人) Gunta Davidtchuka-Gelgote(少年)
西陽子(筝)
Chamber Choir "Brevis"
カウナス市少年合唱団「ヴァルペーリス」
ヴィータウタス・マグヌス大学学生
カウナス市交響楽団

主催:カウナス杉原記念館 国立カウナス・ドラマ・シアター バルトの虹上演実行委員会(日本)