Home>ニュース

ニュース

RSS Twitter Facebook

細川俊夫《星のない夜》 ケント・ナガノ、マーラー・チェンバー・オーケストラが世界初演

2010年 9月29日付

細川俊夫の新作、ソプラノ、メゾ・ソプラノ、2人の語り手、混声合唱とオーケストラのための《星のない夜》(Sternlose Nacht)が10月2日、ドイツのバーデン・バーデン祝祭歌劇場でケント・ナガノ指揮マーラー・チェンバー・オーケストラにより世界初演される。その後、11月6日にはドレスデンの聖母協会でレナード・スラトキン指揮ドレスデン・フィルハーモニー管弦楽団により再演される。

この作品は全9楽章から構成されており、第1楽章の《冬に》から最終楽章の《浄められた秋》までで四季を一巡する。演奏時間は約1時間。ゲオルク・トラークル(第1, 4, 5, 9楽章)、ゲルショム・ショーレム(第8楽章)の他、ドレスデン空爆の手記(第3楽章)や広島原爆の詩(第7楽章)がテキストとして使用されている。

11月6日の再演が、第二次大戦中の空襲で壊滅的な被害を受け2005年に修復工事が完成したドレスデンの聖母教会(Frauenkirche)でおこなわれることも大きな話題となっている。   

細川俊夫《星のない夜》
第1楽章:冬に(混声合唱とオーケストラのための)
第2楽章:間奏曲1(アルト・フルートのための)
第3楽章:ドレスデンの墓標(2人の語り手、混声合唱、オーケストラのための)
第4楽章:春に(ソプラノ、メゾ・ソプラノとオーケストラのための)
第5楽章:夏(混声合唱とオーケストラのための)
第6楽章:間奏曲2(打楽器のための)
第7楽章:広島の墓標(メゾ・ソプラノとオーケストラのための)
第8楽章:天使の歌(ソプラノ、2本のトランペットと打楽器のための)
第9楽章:浄められた秋(混声合唱とオーケストラのための)

委嘱:マーラー・チェンバー・オーケストラがエルンスト・フォン・ジーメンス音楽財団の助成を得て

演奏会の詳細
10月2日 バーデン・バーデン公演
11月6日 ドレスデン公演