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新国立劇場オペラ《ピーター・グライムズ》10月上演

2012年 9月28日付

Benjamin Britten, 1959 - On Aldeburgh Beach
photo by Hans Wild

東京の新国立劇場で10月2日から、20世紀を代表するイギリスの作曲家ベンジャミン・ブリテンの傑作オペラ《ピーター・グライムズ》が上演されます。

イギリス東部の漁村を舞台に、運命に翻弄されながら集団社会に抗う個の姿が描かれたこの作品は、ジョージ・クラブの詩『町』(The Borough)の一節を基にして書かれました。世界初演は1945年ロンドン。後に20世紀最大のオペラ作曲家と称されるに至るブリテンにとって、美しく力強い音楽とともに大成功をおさめた最初のオペラです。現在も世界中で上演され続けているだけでなく、いくつかの間奏曲は、組曲《4つの海の間奏曲》や《パッサカリア》といった独立したオーケストラ作品としても頻繁に演奏されています。

演出は、2005年ザルツブルク音楽祭におけるヴェルディ《椿姫》の、常識を打ち破る演出が大きな話題となったウィリー・デッカー。2008年に新国立劇場でも上演されたツィンマーマン《軍人たち》の鮮烈な演出も、日本のオペラファンにとって記憶に新しいものでしょう。外題役を演じるテノールのスチュアート・スケルトンは、メトロポリタン歌劇場、バイエルン州立歌劇場、パリ・オペラ座など世界の一流劇場で活躍するオペラ歌手で、特にピーター・グライムズ役には定評があり、今年のBBCプロムス「夏の音楽祭」でも絶賛を博しています。


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オペラ「ピーター・グライムズ」
新国立劇場
2012年10月2日(火)・5日(金)・8日(月)・11日(木)・14日(日)
http://www.atre.jp/12grimes/

作曲:ベンジャミン・ブリテン
指揮:リチャード・アームストロング
演出:ウィリー・デッカー
出演:スチュアート・スケルトン(ピーター・グライムズ) スーザン・グリットン(エレン・フォード) ジョナサン・サマーズ(バルストロード船長) キャサリン・ウィン=ロジャース(アーンティ) 鵜木絵里 平井香織 糸賀修平* 久保和範 加納悦子 望月哲也 吉川健一 大澤建
新国立劇場合唱団(合唱指揮:三澤洋史)
東京フィルハーモニー交響楽団

* 2012年10月2日変更


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