権代敦彦《カンタータ“愛” ... 地に》世界初演

photo © Michiharu Okubo
7月31日、愛知県芸術劇場で行われる愛知室内オーケストラの第100回定期演奏会にて、権代敦彦のオーケストラ、合唱、オルガンのための《カンタータ“愛”…地に》が世界初演される。同楽団のコンポーザー・イン・レジデンスを務める権代は、4回目の委嘱となる本作で合唱とオルガンを擁する大作に挑む。
「汝の敵を愛せよ」。
この最も厳しいイエス・キリストの教えを、座右の銘として作曲したが、
ついに、この言葉を曲に取り込むことが出来なかった。
広島出身の同楽団の音楽監督、山下一史からのアプローチをきっかけに構想されたという本作は、戦後80年の平和への思いとイエスの愛の教えを柱に、5つの楽章で構成される。
委嘱3作目であったオーケストラのための《空の裂け目から》を“プレリュード”と位置付け、権代は本作を「空の裂け目から地への垂直な下降線と、地を永遠へと延びる地平線とを組み合わせたL字構造」を成すものとしたという。8月という月の歴史的な意味を目前に、その構造は「長崎の平和祈念像」へとつながる。
そして上の言葉からは、創作を終えた作曲家の格闘の痕跡と誠実なる思いが滲む。
オルガンは、権代の《Vom Himmel hoch 〜高き天(ソラ)から〜》の初演も務めた大平健介。合唱は作曲家が最も信頼を置くTAJIMI CHOIR JAPAN 多治見少年少女合唱団とシニアコア。
権代敦彦
《カンタータ“愛”…地に》(2025-26)
オーケストラ、合唱、オルガンのための
Cantata Amor... in terra
for orchestra, chorus and organ
【世界初演】
山下一史(指揮)、愛知室内オーケストラ、大平健介(オルガン)、TAJIMI CHOIR JAPAN 多治見少年少女合唱団とシニアコア
2026年7月31日[金]18:45 愛知県芸術劇場コンサートホール
https://ac-orchestra.com/20260731-aco100/