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サマーフェスティバル2016

2016年 8月 1日付

©サントリー芸術財団


サントリー芸術財団が主催する国内最大級の現代音楽の祭典「サマーフェスティバル」が、今年も8月22日から30日にかけて東京のサントリーホールで開催される。〈ザ・プロデューサー・シリーズ〉〈国際作曲委嘱シリーズ〉〈芥川作曲賞〉を軸に、全8公演を通じて初演を含む30作品が演奏される。また今年は、サントリーホール開館30周年を記念し、〈国際作曲委嘱シリーズ〉の第1回委嘱作品として1986年に初演が行われた、武満徹《ジェモー》の再演も行われる。

今年の〈ザ・プロデューサー・シリーズ〉は、板倉康明と佐藤紀雄の両氏の企画・選曲による、オリジナリティあふれるプログラム(全4公演)が各氏の指揮によって披露される。板倉プロデュースの〈耳の愉しみ〉2公演では、ブルーノ・マントヴァーニによる新作の世界初演のほか、ゲオルク・ハース《ダーク・ドリームズ》日本初演、マグヌス・リンドベルイ《ピアノ協奏曲第2番》、ピエール・ブーレーズ《デリーヴ 1》、ジェルジ・リゲティ《ヴァイオリン協奏曲》などが演奏される。プログラムを通じて「西洋の音楽文化との関わり方をあらためて問いかけたい」と板倉は述べる。

また、佐藤プロデュース〈単独者たちの王国〉2公演では、クロード・ヴィヴィエ《ジパング》日本初演、武満徹《群島 S.》、マイケル・トーキー《アジャスタブル・レンチ》ほか、リュック・フェラーリやジャック・ボディなどによる作品が演奏される。佐藤は、戦後のいずれの楽派にも属さなかった作曲家たちとその作品に焦点をあてることで、「音楽を聴くという行為自体を、もっと開かれたものに」したいと述べている。

細川俊夫が監修を務める〈国際作曲委嘱シリーズ〉では、カイヤ・サーリアホをテーマ作曲家に迎え、ハープと管弦楽のための《トランス(変わりゆく)》(サントリーホール、フィンランド放送響楽団、スウェーデン放送交響楽団、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団、hr交響楽団共同委嘱作品)の世界初演など、管弦楽(30日)と室内楽(24日)の2公演でその作品を特集する。管弦楽の演奏はエルネスト・マルティネス=イスキエルド指揮、東京交響楽団。ソリストのグザヴィエ・ドゥ・メストレ(ハープ・30日)、アンッシ・カルットゥネン(チェロ・24日)にも注目したい。



サントリー芸術財団
サマーフェスティバル2016
2016年8月22日〜30日・サントリーホール(東京)

ザ・プロデューサー・シリーズ
●「佐藤紀夫がひらく」[info]
8月22日(月)19:00|ブルーローズ
8月27日(土)19:00|大ホール
●「板倉康明がひらく」[info]
8月25日(木)19:00|ブルーローズ
8月29日(月)19:00|大ホール

国際作曲委嘱シリーズ テーマ作曲家〈カイヤ・サーリアホ〉[info]
8月24日(水)19:00|ブルーローズ|室内楽
8月30日(火)19:00|大ホール|管弦楽

サントリーホール30周年記念 武満 徹の『ジェモー(双子座〉』[info]
8月26日(金)19:00|大ホール

第26回 芥川作曲賞選考演奏会[info]
8月28日(日)15:00|大ホール