Home作曲家>久石譲 略歴

作曲家

久石譲
Joe Hisaishi
1950.12.6 –



Photo by Kazumi Kurigami

国立音楽大学在学中よりミニマルミュージックに興味を持ち、現代音楽の作曲家として出発。1984年の映画「風の谷のナウシカ」以降「となりのトトロ」など宮崎駿監督の9作品の音楽を担当するほか、北野武監督「HANA-BI」、滝田洋二郎監督「おくりびと」、李日相監督「悪人」など数々の映画音楽を手掛けている。2001年には自らも映画監督としてデビューを果たした「Quartet カルテット」を製作。音楽・共同脚本をも手掛けた本作品は、日本初の本格的な音楽映画として、モントリオール映画祭のワールドシネマ部門正式招待作品に選ばれた。

ピアノソロや室内楽、オーケストラなど演奏活動も国内外問わず精力的に行っており、2004年にはカンヌ国際映画祭オープニングセレモニーでバスター・キートンの無声映画「The General」のフィルムコンサートを行った。同年7月、新日本フィルハーモニー交響楽団と「新日本フィル・ワールド・ドリーム・オーケストラ」を結成し、初代音楽監督に就任。2008年8月「久石譲 in 武道館―宮崎アニメと共に歩んだ25年間―」では管弦楽と混声合唱・児童合唱、吹奏楽、マーチングバンドを含む総勢1200名の大規模編成を指揮・ピアノ共演し大いなる成功に導いた。2010年アジア・オーケストラツアーでは10都市16公演を敢行。

2011年5月には第4回クラクフ映画音楽祭(ポーランド)にてフィルムコンサートを行い、6月7月には同プログラムを携えパリ、北京、東京、大阪で東日本大震災支援チャリティーコンサートを開催、約3万人の観客を前に大成功で締めくくった。

1981年「MKWAJU」から2010年「Melodyphony」まで多数のソロアルバムをリリース、作曲だけでなく指揮・演奏・プロデュースをも手掛け、ジャンルにとらわれない独自のスタイルを確立する。2009年から指揮者としても本格的な活動を開始。「久石譲クラシックス・シリーズ」では、積極的にクラシック音楽を取り上げたコンサートを開催し、ライヴ盤「JOE HISAISHI CLASSICS」としてアルバムCD化。近年、本名の「藤澤守」名義による作品も発表するなど、その活動は留まることを知らない。

国内ではこれまでに数度にわたる日本アカデミー賞最優秀音楽賞をはじめ数々の賞を受賞。海外でも音楽監督を務めた韓国映画「トンマッコルヘようこそ」や中国映画「おばさんのポストモダン生活」で各国の最優秀音楽賞を受賞。近年では2010年ジェット・リー主演の中国映画「海洋天堂 Ocean Heaven」、2011年姜文(チアン・ウェン)監督「弾が飛んでる Let the Bullets Fly」、張之亮(ジェイコブ・チャン)「肩の上の蝶 Rest On Your Shoulder」の音楽を手掛け、国内外で高く評価されている。

紫綬褒章受賞。国立音楽大学招聘教授。