権代敦彦《空の裂け目から》世界初演
photo © Michiharu Okubo
5月23日に愛知県芸術劇場で行われる愛知室内オーケストラ第88回定期演奏会において、権代敦彦《空の裂け目から》が山下一史指揮の同オーケストラにより世界初演される。
オーケストラのための《空の裂け目から》は、愛知室内オーケストラによる委嘱作品。コンポーザー・イン・レジデンスとしての委嘱3作目となる今作は、初めてのオーケストラのための作品となる。
近年、権代は「空(ソラ)」にまつわる作品を、様々な編成のために作曲している。ピアノのための《空(ソラ)のかけら/音のしずく》(2023)、弦楽四重奏のための《空(ソラ)のその先》(2024)、そして、先日、日本クラリネットコンクールの課題曲として初演されたばかりのクラリネットとピアノのための《vers ciel clair ー towards clear sky》(2024)。
今回、オーケストラという編成によって、パレットが大きく広がり、「ソ(G)ラ(A)」は更に自由自在に、さまざまな形でスコアの中に展開する。
作曲家は作品について、このように述べている。
ソとラ。このたった2つの音で、曲全体をソラ色に塗り固めたいと思った。
何重にも何重にも塗り重ねられた空。
その裂け目から最後に見えてくるのは? 聴こえてくるのは??
この「序曲」は、ここで終わる。
権代敦彦
聴き手は、今回の「空(ソラ)」からどんな空を思い描くだろうか。オーケストラが描く豊かな空の在りようを、そして、その裂け目から見える/聴こえるものを思い思いに感じ取ってもらいたい。
権代敦彦
《空の裂け目から》(2024-2025)
オーケストラのための
Atsuhiko Gondai: From where the sky splits for orchestra
【世界初演】
山下一史(指揮)、愛知室内オーケストラ
2025年5月23日(金)18:45 愛知県芸術劇場コンサートホール
https://ac-orchestra.com/20250523-aco88/