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権代敦彦《落日譜》世界初演

2022年 2月 17日付

権代敦彦/Atsuhiko Gondai

photo © Michiharu Okubo

権代敦彦の新作《落日譜》が、2月17日にソチ・冬の国際芸術祭のオープニング・コンサートにて、真鍋尚之の笙、ユーリ・バシュメットの指揮、モスクワ・ソロイスツによって世界初演される。

笙と弦楽オーケストラのための《落日譜》は、2021年のソチ・冬の国際芸術祭のために委嘱された作品だが、コロナ禍のため延期され、今年の芸術祭で世界初演を迎えることとなった。

作品は下行音型を中心に作られており、それはゆっくりと西の地平線へと沈んでいく太陽を描いているという。笙の独奏が西日を象徴し、雅楽で西の方角を表すとされる「平調」の調子に基づいて、取り囲む弦楽オーケストラを1日の最後の音の光で照らし出す。「やがて闇に消えた太陽が、明日も必ず東から昇ってくる、という期待に満ちて曲は終わる」と作曲家は述べている。未来を見通すことが難しい今、現状に少しでも光が差すようにという作曲家の祈りが込められていると言えるだろう。

権代敦彦
《落日譜》(2020)
笙と弦楽オーケストラのための
Atsuhiko Gondai: Occidens --the score of the setting sun-- for sho and string orchestra
世界初演

真鍋尚之(笙) ユーリ・バシュメット(指揮) モスクワ・ソロイスツ
2022年2月17日(木)19:00 ソチ冬劇場(ソチ, ロシア)
https://wiafs.ru/en/events/parade-of-stars-and-worlds-premieres/