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フェルドマン《On Time and the Instrumental Factor》日本初演

2019年 12月 27日付

Morton Feldman / John Adams

From Left:
Morton Feldman
John Adams photo © John Adams
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Attribution-No Derivatives 4.0 International License.

Creative Commons License

1月15日、読売日本交響楽団の第549回定期演奏会で、モートン・フェルドマンの《On Time and the Instrumental Factor》が、下野竜也指揮、同交響楽団によって日本初演される。

モートン・フェルドマンの管弦楽のための《On Time and the Instrumental Factor》(1969)は、1960年代以降のフェルドマンの形而上学的な時間概念の再考が反映された作品である。タイトルは、1969年にスウェーデンで行った同名の講演から取られたもので、両者は相互に関連している。

フェルドマンによれば、この作品では各々の楽器の音色と音響的な特性、つまり音が「語る」時間(鳴り響く時間)と減衰していく長さに応じて一音一音の持続が楽譜に書き込まれ、構造化されている。正確に記譜されていながらも、非拍節的な時間、すなわち時間で計ることのできない現象学的な時間の層がオーケストレーションによって緻密に織り込まれた本作では、浮遊するような、静態的な音風景が聴き手の前に連綿と立ち現われる。

また、同プログラムで演奏されるジョン・アダムズの《サクソフォン協奏曲》(2013)は、クラシックのレパートリーではソロの少ないサクソフォンのために、ジョン・コルトレーンやエリック・ドルフィーら往年のジャズミュージシャンらを念頭に置いて作曲された。上野耕平のソロ・パフォーマンスに注目が集まる。

モートン・フェルドマン
On Time and the Instrumental Factor
Morton Feldman: On Time and the Instrumental Factor for orchestra
日本初演

ジョン・アダムズ
サクソフォン協奏曲 *
John Adams: Saxophone Concerto *

上野耕平(サクソフォン)*、下野竜也(指揮)、読売日本交響楽団
2020年1月15日[水]19:00 サントリーホール
https://yomikyo.or.jp/concert/2018/10/594-1.php