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権代敦彦 2つの新作初演:弦楽四重奏とヴィブラフォン協奏曲

2018年 9月 3日付

©Michiharu Okubo


7月に日本初演が行われたヴィオラのための《テロス》に続き、権代敦彦の新作があらたに2つ誕生する。9月17日に東京のカトリック豊島教会で世界初演が行われる、弦楽四重奏のための《西へ》と、10月14日にリトアニアのヴィリニュスで世界初演が行われる、ヴィブラフォンと弦楽オーケストラのための《サーウル海から―》の2作品だ。

齋藤真知亜(ヴァイオリン)の委嘱によって作曲された《西へ To the West》(2017)は、権代にとって初の弦楽四重奏曲となる。齋藤はこれまでにも、《ジグザグ ―14の十字架の道の祈り―》(2012)と《導音》(2016)の2作品を権代に委嘱し、その初演を手がけている。今作では齋藤が率いる弦楽四重奏団、マティアス・ストリングス(vn:齋藤真知亜、降旗貴雄、va:坂口弦太郎、vc:宮坂拡志)が初演を行う。

ヴィブラフォンと弦楽オーケストラのための《サーウル 海からSæwol》(2018)は、打楽器奏者の會田瑞樹による委嘱作品。會田はこれまでにも権代にヴィブラフォン独奏曲《光のヴァイブレーション》を委嘱し、2016年の初演以降も各所で同作を演奏してきた。「サーウル(Sæwol)」は英語の「sea(海)」や「soul(魂)」などの同一語源である古語で、今作の形や性質を表している言葉だと作曲者は述べる。會田瑞樹(ヴィブラフォン)と、モデスタス・バルカウスカス指揮ヴィリニュス市聖クリストファー室内管弦楽団が初演を手がける。

會田はまた、今年12月25日に杉並公会堂(東京)で行われる自身のリサイタルで、《サーウル》の日本初演を行う予定。


権代敦彦《西へ
弦楽四重奏のための
Atsuhiko Gondai: To the West for string quartet
2018年9月17日 14:00 カトリック豊島教会(東京)[世界初演]

権代敦彦《サーウル海から―》
ヴィブラフォンと弦楽オーケストラのための
Atsuhiko Gondai: Sæwol for vibraphone and string orchestra
2018年10月14日 聖カトリーヌ教会(リトアニア、ヴィリニュス)[世界初演]