マックス・リヒター《メモリーハウス》日本初演
photo © Rahi Rezvani
すみだ平和祈念音楽祭で開催される「マックス・リヒター・プロジェクト」において、イギリスの現代作曲家マックス・リヒター(1966〜)の《メモリーハウス》がクリスチャン・ヤルヴィの指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団によって日本初演される。
マックス・リヒターは、同世代の作曲家のなかでも今もっとも注目される作曲家のひとりである。「ネオ・クラシックの傑作」と高い評価を受けた《メモリーハウス》(2002)は、イギリスのBBCフィルハーモニック管弦楽団によって録音されたリヒターのファーストアルバム。現代音楽界に新しい風を吹き込んだ作品として、大きな話題を呼んだ。
電子楽器を含めたアンビエントなサウンドと声(ジョン・ケージの声も)、ロシアの詩人マリーナ・ツヴェターエワのテクストによるポエトリー・リーディングなどがミックスされたこの作品は、コソヴォ紛争に因んだ「サラエボ」や「ノーヴェンバー」など政治的・音楽的なドキュメンタリーとしての顔も持っている。
こうしたリヒターの音楽に深く共鳴するクリスチャン・ヤルヴィの指揮と、リヒター自身の演奏で行われる今回の日本初演に期待が高まる。
マックス・リヒター
メモリーハウス
Max Richter: Memoryhouse
日本初演
2019年3月5日[火]19:00 すみだトリフォニーホール(東京)
クリスチャン・ヤルヴィ サウンド・エクスペリエンス2019
グレイス・デヴィッドソン(ソプラノ)、マリ・サムエルセン(ヴァイオリン)、マックス・リヒター(ピアノ、エレクトロニクス)、クリスチャン・ヤルヴィ(指揮)、新日本フィルハーモニー交響楽団
https://www.triphony.com/concert/detail/2017-12-003021.html