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細川俊夫《レテの響き》 パユ、ケラス、ル・サージュのトリオが初演

2017年 12月28日付

(left) Emmanuel Pahud ©Josef Fischnaller
(center) Jean-Guihen Queyras ©Marco Borggreve
(right) Eric le Sage ©Jean-Baptiste Millot


細川俊夫作曲、トリオのための新作《レテの響き》の初演が、新年1月にスペインとドイツで行われる。当代一流の3名のソリスト達、エマニュエル・パユ(フルート)、ジャン=ギアン・ケラス(チェロ)、エリック・ル・サージュ(ピアノ)よる演奏で、24日、マドリード国立音楽堂での世界初演の後、ケルン、ハンブルク、ベルリンで連日公演が行われる。

フルート、チェロ、ピアノのための《レテの響き Klänge der Lethe》(2017)は、エマニュエル・パユ、ジャン=ギアン・ケラス、エリック・ル・サージュと、Centro Nacional de Difusión Musical(マドリード)、ケルン・フィルハーモニー(KölnMusik)、ダニエル・バレンボイム財団、エルプフィルハーモニー・ハンブルクの共同委嘱によって作曲された。

本作は、フォーレ四重奏団によって2016年4月に世界初演が行われた《レテ(忘却)の水》(2015)の連作として構想されている。細川のトレードマークともいえる、東洋の毛筆(カリグラフィー)の流れのような旋律がフルートとチェロによって歌われ、ピアノが静かな律動を与えていく。ギリシア神話に登場する忘却の河「レテ」について、細川は、その静かな流れのなかに消失の悲しみと生成の希望が同時にあると述べる。「河の流れ」や「音の河」という概念は、細川の作曲における重要な着想源のひとつとなっており、近年では《遠い小さな河》(2014)、《フルス(河)》(2014)、《静かな河》(2016)などが作曲されている。


細川俊夫
レテの響き
フルート、チェロ、ピアノのための
Toshio Hosokawa: Klänge der Lethe for flute, violoncello and piano

2018年1月24日 19:30 マドリード国立音楽堂(スペイン) 世界初演[info
2018年1月25日 20:00 ケルン・フィルハーモニー(ドイツ) ドイツ初演[info
2018年1月27日 20:00 ライスハレ・ハンブルク(ドイツ)[info
2018年1月28日 16:00 ピエール・ブーレーズ・ザール(ベルリン、ドイツ)[info