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カプースチン《ピアノ協奏曲第3番》東京音楽大学で世界初演

2016年 10月21日付

© Peter Andersen


ニコライ・カプースチン作曲による、ピアノとオーケストラのための《協奏曲第3番》の世界初演が11月6日、東京音楽大学の100周年記念ホールで行われる。ソリストは川上昌裕(ピアノ・同学准教授)、指揮は曽我大介、管弦楽演奏は同学学生有志オーケストラによる。

カプースチンは1961年にモスクワ音楽院を卒業した後、ビッグバンドのピアニストとして研鑽を積み、80年代から作曲家として活動を始めた。高い演奏技巧が求められるそのピアノ作品が、やがてニコライ・ペトロフ、マルカンドレ・アムラン、スティーブン・オズボーンといった名うての演奏家によって取り上げられ、広く知られるようになった。近年、日本においても《8つの演奏会用練習曲》(1984)や《24の前奏曲》(1988)といったピアノ作品を中心に、カプースチンの音楽は幅広いファンの注目を集めている。

ジャズの語法をクラシック音楽に持ち込んだ響きはカプースチンの代名詞といえるが、全3楽章の《ピアノ協奏曲第3番》においても、協奏曲の一般的な木管楽器と弦楽器に加え、4管編成の金管楽器群、5台のサクソフォン、2台のギター、ベース、ドラムセットなど、ジャズ・オーケストラを指向した楽器編成が使用されている。

今回ソリストを務める川上昌裕は作曲者との親交も深く、これまでに《ピアノ協奏曲第6番》の世界初演(2013)を含む数々の演奏のほか、録音のリリースや楽譜出版への協力などを通じて、日本の聴衆にカプースチンの音楽を紹介してきた第一人者である。《ピアノ協奏曲第3番》は1985年に作曲されて以来30年を経ており、カプースチン作品の演奏史に残る世界初演となるだろう。


ニコライ・カプースチン
協奏曲第3番
ピアノとオーケストラのための
Kapustin, Nikolai: Concerto No. 3 for piano and orchestra

世界初演
2016年11月6日(日)14:00 東京音楽大学 A館100周年記念ホール
川上昌裕(ピアノ)
曽我大介(指揮)
東京音楽大学学生有志オーケストラ
http://www.kapustin.jp/2016/09/3.html