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ザルツブルク音楽祭 細川俊夫:ソプラノとオーケストラのための《嘆き》世界初演ほか

2013年 7月 9日付

Toshio Hosokawa © Kaz Ishikawa

毎年夏に開催のザルツブルク音楽祭。ヨーロッパで最も人気のある音楽祭のひとつ、というだけでなく、世界各国の演奏家やオーケストラ、指揮者にとって、この音楽祭から招待を受けること自体が名誉ともいわれるこの音楽祭において今年7月19日から9月1日までの開催期間中、細川俊夫による新作2作品の初演をはじめ、細川俊夫と武満徹による作品が数多く演奏されます。



なかでも目玉となるのは8月25日、シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団によるコンサートで世界初演が行われる細川俊夫の最新作、ゲオルク・トラークルの詩によるソプラノとオーケストラのための《嘆き》(Klage)でしょう。ソリストのアンナ・プロハスカはこれまでに、ウィリー・デッカー演出のブリテン《アルバート・ヘリング》や、バレンボイム指揮によるビゼー《カルメン》フラスキータ役など数々のオペラ出演のほか、アーノンクール、アバド、ラトルといった大物指揮者や、ベルリン・フィル、ウィーン・フィル、バイエルン放送響など一流オーケストラとの共演を重ね、いま最も将来を期待されている若手ソプラノの一人。《循環する海》(2005)以来、細川にとって2度目となる同音楽祭委嘱作品の初演に大きな注目が集まっています。さらにこのコンサートでは、中村鶴城と柿堺香をソリストに迎えて武満徹《ノヴェンバー・ステップス》の演奏が予定されています。
+ Salzburg Festival|NHK Symphony Orchestra, Tokyo


Toru Takemitsu, photo: Schott Music Co. Ltd.

また、8月14日のアンサンブル・ウィーン=ベルリンによる室内楽コンサートでは、細川によるもう一つの新作、木管五重奏のための《古代の声》世界初演も行われます。作品はアンサンブル・ウィーン=ベルリンの委嘱によって書かれ、今年3月28日に他界した同アンサンブルの、またフィーン・フィルの首席フルート奏者でもあったヴォルフガング・シュルツに捧げられています。
+ Salzburg Festival|Chamber Concert・Ensemble WienBerlin





7月22日 21:00 コレギエン教会
細川俊夫《新・観想の種子?マンダラ?》4人の僧侶と5人の雅楽奏者のための(1986/95)
アンサンブル遊声
+
Salzburg Festival|Ouverture spirituelle • New Seeds of Contemplation

7月27日 20:30 コレギエン教会
細川俊夫《旅 Ⅹ ?野ざらし?》尺八とアンサンブルのための(2009)
ティトゥス・エンゲル(指揮)
田嶋直士(尺八)
oenm ? oesterreichisches ensemble fur neue musik
+ Salzburg Festival|Ouverture spirituelle • Japan: From Tradition to Modernity

8月10日 20:30 コレギエン教会
細川俊夫《メロディア》アコーディオンのための(1979)
武満徹《ア・ウェイ・ア・ローン》弦楽四重奏のための(1981)
細川俊夫《開花》弦楽四重奏のための(2006-2007)
シュテファン・フッソング(アコーディオン)
ミンゲット・カルテット
+ Salzburg Festival|Salzburg contemporary Minguet Quartett

8月11日 20:30 コレギエン教会
武満徹《雨ぞふる》室内オーケストラのための(1982)
細川俊夫《ドローイング》8人の奏者のための(2004)
武満徹《雨の呪文》フルート、クラリネット、ハープ、ピアノ、ヴァイブラフォンための(1982)
武満徹《トゥリー・ライン》室内オーケストラのための(1988)
ハインツ・ホリガー(指揮)
クラングフォラム・ウィーン
+ Salzburg Festival|Salzburg contemporary Klangforum Wien 2

8月14日 19:30 モーツァルテウム
細川俊夫《古代の声 ― ヴォルフガング・シュルツの追憶に ―》木管五重奏のための[世界初演]
アンサンブル・ウィーン=ベルリン
+ Salzburg Festival|Chamber Concert Ensemble WienBerlin

8月25日 20:00 フェルゼンライトシューレ
細川俊夫《嘆き》ソプラノとオーケストラのための ? ゲオルク・トラークルの詩による[世界初演]
アンナ・プロハスカ(ソプラノ)
シャルル・デュトワ(指揮)
NHK交響楽団
+ Salzburg Festival|NHK Symphony Orchestra, Tokyo


その他、多くの当社関連作品がザルツブルク音楽祭で演奏されます。